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「おい…起きろ…」
うっすらと聞こえてくる声…
誰だろう…
僕は、目を覚ました。
達也くんだ…
「目覚ましたか」
「はい…ごめんなさい…迷惑かけて…」
「ぃや…別に」
「今日は、学校は、休んだから。
兄ちゃんには、黙ってろよ。いいな」
「はい」
「いいから…寝てろよ」
そう言って達也くんは、部屋を出た。
なんで…
なんで優しくするの?
またそうやって僕を騙すの?
また…地獄に突き落とすの?…
気分転換したい。
「窓開けよ…」
ガチャ
優しい風が僕に吹きかかる
サァーっと小さい音を立てて
「気持ちいぃ…」
また明日学校へ行ったら、僕はいったいどうなるのかな…怖い…
拳をギュッと握る
「何してる、寝とけっていっただろ?」
達也くんが不機嫌そうに僕に言った。
「ぁ、ごめんなさぃ…」
どうして達也くんは学校に行かなかったのかな?
そう思ってベッドに戻る。
「ぁの…」僕が話しかけようとした瞬間
ザァーーーと雨が降り始めた。
達也くんは、とっさに窓を閉めようとする。
さっきまでは、いい天気だったのに…
「ありがとうございます…」
「…」
凄いこっち見てる…
殴られるかな…
そしてこっちに来る。
ドンッ
壁に達也くんの手がついてる
そしてその横には僕の顔。
「ぇ?」
「お前って…」
そして何かを言いたそうに僕の目を見つめる。
「何でもない」
そう言い残して部屋を出た。
あんなに達也くんを至近距離で見たのは、いつぶりだろうか…
とても綺麗な顔だった。
彼の顔がチラついて仕方ない。
それと同時に、過去のあのことを思い出す…
「マジ?キメェ!」
この言葉が僕の心に突き刺さる。
「ダメだ…ダメだ…」
そして僕は、眠りについた。
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