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翔太編5
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達也に言われてやっと気づいた。
言わなきゃ逃してしまう。
認めなかったからいままで失ってきたんだ。
僕は、渚の家まで車を走らせた。
いるかな…
大きなお屋敷の前で車を止めて門の前に立つ
でも門は開かない。
「おい!開けてください!」
すると
ギギギと音を立てて門が開いた。
そして僕は、扉の前まで走っていった、
すごく長い庭を息を切らしながら。
「渚!渚!」
そう言って扉を叩いたりインターホンを鳴らした。
すると
「なにしてやってんの?!翔太!」
渚が扉を開けてくれた、
「渚、話があるんだ。
大切な、大切な話が」
「なに?どうしたの?とりあえず家に入りなよ。」
「うん」
そして渚は僕を部屋に入れた。
「話って?どうしたの?」
「あのさ…あの…ぇっと…その…」
どうしよう。言葉が詰まって出てこない。
すぐに伝えられると思ったのに、
なんでこんなに苦しいんだよ。
「僕…渚のこと…」
「ん?」
「す、好きなんだ」
言えた。
やっと言えたよ。
「え!?今なんて?」
「だ、だから、渚のことが大好きなんだよ」
「どうして今頃…」
「素直になれなかった、怖かったんだ。
欲を出したらなにかを失うんじゃないかって思って。困惑してたんだ。」
「うん」
「でも…でもやっと気づいたんだよ、
いいんだって、欲しがっていいんだって…
達也に気付かされた。」
「そっか…やっとわかったか…」
「うん」
「じゃあ言ってみて、"お前が欲しい"って」
「ぉ…お前が…」
「大丈夫。大丈夫だよ。」
なんか泣きそう。
「欲しい…
お前が欲しい‼︎」
「よし。ちゃんと言えたね。よしよし。」
そう言って渚は、僕を抱きしめて頭を優しく撫でた。
優しい、手つき。
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