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(あれ?)
目が覚めると辺りが真っ暗だった。
隣でジューンが寝ているのことが寝息でわかる。
そういえば昨日は夕食を食べてからすぐに寝てしまったのだった。
窓を見るとカーテンが閉まっているからわからなかったが、少しの朝日が漏れている。
そろそろ朝になるようだ。
水でも飲もうかとベッドから降りようとした時にルナはお腹の異変に気づいた。
今までにないくらいお腹の中の子が動いているのだ。
触りながら最初は元気だなぁとしか思わなかったが、もしかしたら産まれるのかもしれないと少し慌てた。
痛みも不安も全く無い。
急いで下着を脱ぎ、そこに触れてみると濡れていて、ルナはジューンの体を揺すった。
「ジューンさま…」
ジューンの耳元で囁いでもモゾモゾと動くだけで起きようとはしない。
「…っあ」
何かが出てきた気がする。
少し力を入れただけなのに出てきたという事はすぐに産まれてきそうだ。
「ん、」
少し湿った手でジューンの服の袖を掴みながら力んでみる。
にゅるっとすべるように出てきたそれを見るために足の付け根に顔を近づける。
白色の物体がモゾモゾと動いていた。
(う、産まれたぁ…)
それに触れようとした時、お腹の中に違和感を感じた。
1匹ではなかったのだ。
まだルナの中に子どもがいる。
さっきのようにお腹に力を入れるとさらに2匹の猫が出てきた。
3匹とも真っ白の体に体液がべっとりとついている。
目はまだ開いていなくミーミーと鳴き、一生懸命に母親を探しているように見える。
「…ここだよ」
3匹を大切に包み込み、ジューンが起きるまで順番に体を綺麗に舐めてやった。
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