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再会
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「えー…この度この学校に入学をー……」
外には入学式の看板。
舞い散る淡い色の桜。
空いたドアからそよ風が吹く。
自身の髪を揺らす。
暖かく心地よい風が頬を撫でる。
気持ちよくて寝てしまいそうだ。
今日から新高校生、青木 奏多(あおき そうた)はここ、桜川高校に入学した。
別に特別頭もいい高校でもない。
ただ単に家から近い理由で受験した。
そんな理由がいろんな縁に繋がっているとは知らずに…。
「では、1組から退場です。」
校長の話が終わり、退場を促される。
やっと終わったのか。
寝そうになるのを堪えるのがやっとで校長が何を言ったのかは頭に入ってきていなかった。
「ふわぁ。」
俺は5組だから出るのはもうそろ後かな。
そんな事を考えながらあくびをすると隣から不意に声をかけられた。
「よく耐えたよな。」
「ん?あぁ。」
「あ、いきなり悪いな!俺、湊川 輝介(みながわ こうすけ)!よろしくな!」
「あ、うん。俺は青木奏多。」
「おう!じゃあ奏多って呼ぶわ!俺のことは自由に呼んでもらって構わないから!」
「分かった。じゃあ、輝介って呼ぶ。」
「おう!これからよろしくな!」
「あぁ、よろしく。」
にっと輝介は笑う。
それにつられて俺も笑う。
この笑顔みると思い出すな。
随分前のことなのに覚えてるとか…。
あいつは、どうなんだろう。
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