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鳴宮先輩...。
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あれから、部活体験も行った。鳴宮先輩は予想してた通り、やる気がないって感じで、俺にちょっかいかけてくるから、ずっと睨んでた。
寮...、先輩いないけど...入っていいのか。
508号という、扉を目の前にうろうろしてると、
「ちょっと、入れば?」
ぎゃっ!?そこには、鳴宮先輩がいた。
「ぎゃって...、取り敢えず寒い。」
「す、すいません!」
入ると、部屋は綺麗に整ってて、汚いのは俺のダンボールの山。
「あー、今日、用事あって女の子くるから、どっか行っててくれると、」
「あ、俺も用事あったので!今日、帰ってこないかと!」
あ、そって、興味なさげにスマホに目を向けた。
光に、今日...談話室でオールしよ。俺を助けると思って。って送ったら、いーよって秒で帰ってきた。
で、今、光様とお話中。
「な、なんで、お前らがいるんだよ!!!」
そこには、苦手な凛と、どーでもいい相原くんと、歓迎するよ、千尋くんと、気になってた!優希くんがいた。
「千尋くんと相原くんと優希くんは歓迎するよ!けど、凛までくんのかよ!!」
「え、ダメなんか??一人ぼっちで寂しないかなあって、思って。」
「寂しくねえ!」
「あ、あの、大きい声はだめですよ?」
「千尋くんに言われたらしょうがないな...。」
「甘いねんて...。」
そんで、朝方まで駄弁ってた。それでもみんな眠くないようで。
「今日休みでよかったわ...。」
「皆、眠くない?」
おう、うん、はい、みんな口々に答える。
「んじゃ、もっと...」
_ここに、陽って子いる?
うげ、女子と遊んでんじゃないのかよ、先輩...。
「な、鳴宮せ、先輩...。」
「もう、戻っていいよ。終わったから。ほら、いくぞ。」
「あ、もう少し話しててもいいですか?」
「はあ?」
いやいやいやいや!!そっちの都合で部屋戻されるなんて癪に障る。
「別にいいけど、んじゃ。」
「こ、こわあ...」
「鳴宮っちゅうたか?あの、女たらしで有名な先輩やで?」
「だから、部屋代わってほしいんだわ。」
「ま、がんばりぃ。」
「おう。」
「あれれ?いつの間にか仲良くなってる〜!」
「仲いい事はいいことだよ〜!!」
「...そろそろ帰るか。」
優希くんの言葉を合図に皆が部屋に戻る。
はあ、この先不安だわ。
「ただいまです...。」
パリンッ、キッチンの方からグラスっぽい何かが割れる音と共に、女の人が鬼の形相で俺にぶつかりながら外へ行った。
「女の人、帰ってねえじゃん。」
さっきの音の正体は、やっぱりグラス。
その横に頬を赤くした、先輩。グラスの破片を拾い集めていた。
「た、ただいまです。」
「ん。」
「ほ、頬が、赤いんですけど...だ、大丈夫ですか!?」
よく見ると、血も出ていた。
「ん?ああ、大丈夫。いつものこと。」
いつものこと!?!?
ばたばたと音を立てて、部屋に入り、簡易ではあるが、一応と思って持ってきた、ミニ救急セットを持って先輩のところへ戻った。
「先輩、お顔失礼してもいいですか!?」
緊張する。
「なにすんの。」
「消毒を。」
「別に平気だから。」
「いや、でも、させてください。」
これ、女の子にされたら喜びそうなもんだけど。
生憎、男。それに、背は小さいほうだけど?、男っぽい性格してると思うし?(かわいいよ。陽ちゃんは、可愛いよお。栗色のその髪好きだよお。口悪いけど。by.光)
「は...」
隙を見て、消毒を先輩の顔に押し付けた。
「ってえ...。」
パパッと、終わらせて、部屋に戻ろうとしたとき。
「ありがと。」
「せ、せんぱい!?!?」
あの先輩にお礼を言われた!?
「当たり前のことしたまでですから。」
ガラスを拾うのを手伝って眠りについた。
分かったことがひとつある。
意外と先輩は脆くて、弱い人だった。
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