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汚れて穢れてしまうのか
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気付けば、もう朝だった。
「ん、まだ7時ぃ。よし、寝る。」
まだ寝れるという嬉しさは跡形もなく崩れ去った。
「おい、陽。なに、二度寝しようとしてんの?早く着替えて?」
「え、でも、まだ時間...。」
「ん?」
黒い笑みが見えたような。
「てか先輩何でここにいるんですか?」
クローゼットから制服を出しながら聞くも、返答がない。
「あの!」
後ろを振り向くとこっちを、ぼーっと見つめる先輩がいて。
「てか、いつまでいるんですか!」
と半ば無理やり部屋から追い出した。
ーーーーーー
優哉side
細い。白い。小さい。本当に男なのかと思ったけど、着替えの時に見えた小さな胸。やっぱり、男だった。
女の子だったら、惚れてるかも知れないなんて戯言を胸にソファで寛ぐ。
...可愛かった。なんて、男に思ったこと、1度でもあっただろうか。
いや、ない。
きっと思い違いだ。可愛いなんて思ってない。
あぁ、なんかイラつく。何なんだ、この気持ち。
そんな思いをかき消すように、カップに入った紅茶を飲み干した。
ーーーーーー
「先輩、すいません!遅れました!」
別に、バラバラに行けばいいのに。なんて思っても無駄だから、いうことを聞いておいた。
校門で別れて、クラスへと向かうことにした。
その途中、寄り道をしたくなって探検を名目に、校舎の裏側に回ることにした。
花壇の近くで、誰かが倒れている。
「あの、すいませーん?大丈夫ですか?」
「ん...誰ですか?」
怪我って言うどころじゃなくて、喧嘩でもした!?ってくらい。
「あ、1年の陽です!ていうか怪我凄いんですけど。大丈夫ですか?」
「あぁ、すこしばかり...油断しちゃいました。大丈夫ですよ。」
「あの、いじめられてます?」
「ッッ、何でもないんです。大丈夫ですから。」
「ほうっておけないので!保健室行きましょ!」
「大丈夫っ...」
この人の手を引いて、保健室へと向かった。
生憎先生はいなかったから、手当は俺がした。
「僕に構うと、貴方までいじめられてしまいます。」
「目の前に怪我している人がいたら放っておけませんもん。あ、名前聞いてませんでした。なんて言うんですか?」
「2年の、月宮凛桜です。月に竜宮の宮。凛と咲く桜で月宮凛桜。」
「先輩なんですね。月宮、凛桜。綺麗ですね。桜って。俺、桜大好きなんです!可愛くて綺麗ですもん。」
「ッッ、そんなの初めて言われました。」
「...自信もってください!...掘り返すみたいで悪いんですけど...いじめって...どのくらいの?」
「ある日は、髪を切られたり...男のアレを舐めさせられたり、水をかけられたり...。まだ挿れられてないだけましです。今日は男の人5人くらいに殴られたり蹴られたり。日常茶飯事ですけどね。」
「許せないですっ...ひっ...。なんで、月宮先輩が、いじめられないといけないんですか!...止めて挙げれないのが、悔しい 。ふっ...。」
涙がこみ上げてきてそれを止めるので精一杯。
「なんで、君が泣くんですか。大丈夫ですから。」
「先輩!これから、辛い時は絶対来てください!話くらいは聞けますから!何でも話してください。あと、おまじない!」
額にちゅ、とキスをする。小さい頃から親にされたきたことを先輩にする。
「あ、小さい頃の慣れで。落ち着くようにって。すみません!」
「ありが、と...う。」
先輩も泣いていた。
いじめ、って...。怒りがこみ上げる。いじめる奴にも、俺にも。助けられない俺にも。
「先輩、今日部屋で喋りません?それ、ダメなら...談話室で!」
「いいですよ。楽しみです。」
そう言って先輩と別れる。
「今日、遅かったなぁ!」
「少し、話し込んでた。」
「でも、間に合ったからいいと思うよ?」
あっという間に授業も終わって、放課後...月宮先輩を待つ。
でも、全然来ない。いくら待っても。
嫌な感じがして、行ってみると...
「うっ、」
既視感のある匂い。
先輩が咥えさせられていた。
ー今日は、挿れてみっか?
ーんっ、やっ...。
言葉の前に体が動く。
「先輩たち、何してるんすか?動画取っちゃいましたけど。これ、退学もんですよね?」
携帯をチラつかせる。
「お前、1年だろ!あの、噂の。」
噂...?
「あぁ、可愛い1年の陽ちゃんか。噂だよ?可愛い子が入ったって。まだ処女っぽいし。貰ってやるよ。」
近づいてくる男横目に、朝に先輩から貰った電話番号に掛けて、隣の教室に投げる。気づいて!
「な、なにすんだよ!先輩、にげろ!」
「た、すけ!呼ぶから!待ってて!」
先輩は陸上部だって1年の間で話題だった。インターハイ優勝するくらい。そんな先輩が、負けるわけねぇんだよ!
「陽ちゃん...。」
「きめぇ。」
男のアレを咥えさせられた。
気持ちわりぃ。心底胸糞悪い。
「んっ、う"っ...。」
「可愛いねぇ。」
先輩逃げれたかな?
ーーーーーーーー
凛桜side
走る。助けを呼びに走る。
誰か...!
曲がり角で誰かにぶつかる。
「あの!助けて!陽くんがッッ!」
目線を上げれば、あの、鳴宮優哉先輩だった。
「陽に、何かあったのかよ!」
手を引っ張り、連れていく。走る。また走る。
「電話かかってきて、喋んねえと思ったらこれかよ!」
先輩は何か言ってるようだけどそれを横目に走ると、教室につく。
僕が入るより前に、先輩がはいる。
まだ、やられてない...よかった。
ーーーーーーー
ガラガラ、と音がして、仲間?と思って扉を見ると、先輩が2人。
「鳴宮しぇんぱ...っ。月宮先輩もぉ...!うっ...」
頭を固定される。
先輩が見てる。嫌だ。いやだいやだ。
「おい、離れろよ!」
先輩がふたりを蹴っ飛ばした。
その瞬間、口を犯していたモノがちゅぽんっと、音を立てて抜けた。
と同時に、口から精液がぼたぼた落ちてきて、先輩が2人に対して嫌悪感をあらわにした。
「陽くん、口洗いに行こっか。」
涙々に、口を濯ぐ。何回も何回も。それでも、味は取れない。気持ち悪さは取れない。いつまでも付き纏う。何度も、口を拭く。
「陽くん!血、出てる!」
拭きすぎからだろう。皮が剥けて、血が滲み、ハンカチに赤い染みを作った。
「あ、後で、洗って返します。」
こんな姿を見られるのが嫌だった。
汚れた俺になんで、優しくしてくれるんですか。
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