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宣言
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「俺も、好きだよ。陽。」
「凛...。」
後ろを振り向くと、こういってはなんだが気持ち悪いくらいにやにやとした顔をこちらに向ける...ゆ、優哉と阿久津先輩がいた。
「な、鳴宮先輩!?」
「こら、優哉...でしょ?ほら呼んで?」
有無を言わせない威圧的な表情に凛達に助けを求める。当の本人達は...ぷいっと知らないふりを決め込んでおり、こちらに視線を向けることは無かった。
「んぁ...もう!ゆ、優哉!!」
やけくそだった。思い切りやけくそでいってやった。恥ずかしいのこの上ない。
少しだけが体が熱いと感じたので、多分顔が真っ赤になってるんだろうなぁと呑気なことを考えていた。だから、次のことに気づかなかった。
「んっ...。」
_優哉がキスをしてきた。
教室で、皆の視線がこちらへと向けられる。
先輩達が、入ってきて全員の視線...先輩達への好きって目線、憧れ、こちらへの妬み、羨ましいという感情をこめた視線が入り交じっていたが、それが今全て妬みに変わった気がした。
皆の視線が痛い。
俺だって好きで、キスされた訳じゃないんだ。
...まぁ、先輩のことは好きだけど...。
そ、そういう問題じゃない!と自問自答していると、先輩が俺の顔を覗いた。
「陽?ボーッとしてるけどどうした?」
「皆の視線が痛いです。先輩のファン敵に回しました...。」
「...ねぇ。」
はぁ、とため息をつくと先輩は突然怒気の含んだ大きな声をだし、こう言った。
_この子、俺のだから手出したら...どうなるか分かってるよね?本命だから。...わかった?
にこにことしているが目は笑っておらず身震いをした。教室にいた皆もそうだったらしい。
優哉がそう声を上げると阿久津先輩までもが凛を本命だと公言し始めて、それの騒ぎを鎮めに教師達が教室に入って来ていて、ごめんなさいと思った。
それでも懲りなかった優哉は、またちゅっと頬にキスをして、見せつけていた。
その時の教師の顔はもう忘れることは無いだろう。
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