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ふたり。
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そんなこんなで、騎馬戦の練習が終わる。
俺は騎馬戦なんか出ないから、控え席で光と千尋と駄弁りながら、優哉をずっと眺めていた。
__次は、2人3脚の練習です...。
そうアナウンスがかかり、俺は光を引き連れて先輩方が集まっているトコへ急いで駆け寄った。
寄ると頭一個分飛び出た先輩がでかくて見えないと苦戦しながらチラチラとプリントを読む。
「あ、あの...すいません、プリント見えなくて...。」
「え?」
「あ、いえ、すいません...。」
先輩が、キョトンとしたようにこちらを見た。すると、すぐ理解したのか ごめんね!とぱちんと両手を合わせてぺこりぺこりと頭を下げる。
「雅が何か、迷惑かけたか?」
「ちょ、京ちゃん...なんで迷惑前提?」
「あ、いえ、あ...なんでもないんです!」
「ん?あぁ、雅の背がでっけぇからか...。」
そう言った京ちゃんっていう人は ぷっと吹き出して腹を抱えて笑い出した。
「あ、名前何ていうの?見てあげる!」
「え、1年の陽って言います...。」
「陽ちゃんね...。えーと、あ...優哉と二番トラックって...。」
「お前も行くぞ、陽だっけか...じゃあな。」
そう言って手を振りながら去っていこうとする先輩達を声で呼び止めて
「ありがとうございます!!」
と大きな声で言った後に ばっと頭を下げると 雅さんはこっちを振り返り
「いいえ!」
と返し、京ちゃんさんはまた手を振ってくれた。
あの1件から先輩方には避けられるようになってしまったからああいう先輩はほんと珍しいなぁと思いながら二番トラックへと走った。( 詳しくは、 光ちゃんパワー を見てください)
「陽、遅い...。」
二番トラックに付くと、優哉が ぷくっと頬を膨らませてテント下で足を組んで待っていた。
「ごめんなさい...プリント見るのに見えなかったから遅れちゃって...。」
「ん、そっか...それで、雅と京介といた訳。」
「んぇ、見てたんですか!助けてくれてもいいじゃないですか。」
優哉の顔がにこっと笑顔になり上機嫌になると次は俺の顔が不機嫌になってぷくぅっと、膨らむと優哉はそれを潰すようにしたりつついたりしていた。
「僕の頬は遊びじゃないんです!!」
次の瞬間俺の声が透き通って響いた。
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