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episode.1
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20××年 法律事務所「自由の翼」
「おい、なんだこの資料は」
資料に目を通したこの事務所の敏腕弁護士、リヴァイ・アッカーマンは、眉間にしわを寄せる。
「あ…えーと…その…」
リヴァイに頼まれ、紅茶を持ってきたこの青年は、リヴァイつきのアソシエイト、エレン・イェーガーだ。
「ここが間違ってる。ここも。ここも。あとここも」
トン、トン、トン、といくつものミスを指摘し、目で全てやり直せ、と訴える。
「す、すみませんっ!!すぐに作り直します!」
資料を手に、すぐに自席に戻ったエレン・イェーガーは、カタカタとパソコンを打ち始めた。
「…おい、イェーガー。いい加減俺の紅茶を覚えろ。俺はアッサムティーは飲まないと言っただろうが」
「すみません!!」
なぜかリヴァイは、エレンに紅茶を淹れさせる。
「リヴァイー、あんまり新人のアソシエイトをいじめないでよ!」
奥の仮眠室から顔を出したのはリヴァイと並ぶ看板弁護士、ハンジ・ゾエだ。
「お前はエレンに厳しすぎる…」
さりげなく紅茶を淹れなおし、ぼそりと呟くのはリヴァイのパラリーガル、ミカサ・アッカーマン。
リヴァイの姪でありながら、一度も叔父さんと呼んだことはない。
「お前、ここではリヴァイさんと呼べと何度言ったらわかる」
「エレンへの態度を改めたら考える」
ミカサの言葉に顔を青くしたのはエレンで、その隣で苦笑いしているのはアルミン・アルレルトだ。
エレンより早く国家試験に受かり、1年前からハンジについているアソシエイトだ。
今日も、いつものような事務所内。
(少しだけ…懐かしいな)
エレンはふと、自分の記憶の中の過去を思い出し、頬を緩めた。
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