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唯一の財産
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(唯一の財産 ナビ△微回想2日目)(語り手は、ナビゲーター)
(場所は、柳瀬が、少年狩りしていた、サファリパークの中)
赤目象や、赤目虎は、ヘリが、来るのは、いつもの事だから、慣れていた。
へりに、乗った2人の、兵士が、虎が、川辺に、横たわっているのを見て、
「少年は、虎に、もう、すでに、食べられたのでは?」
「いや、監視装置は、川の中を、示しているぞ」
「虎に、追いかけられて、川に、飛び込んで、もう、水死したのでは?」
「いや、生命反応が、首輪から、送られているぞ」
2人の、兵士が、そう言いながら、ヘリを、川の上で、旋回していたら、
少年が、川から、上がって来て、手には、あの、躓いた、肋骨の、骨で、
串刺しにした、大きな、ピクピクと動いている魚を、1匹、持っていた。
そこに、子象が、駆けより、赤目虎も、それを、遠くで、立ちあがり、見
ていた。
「あいつ、自分で、魚を、取って、食べる、つもりだったのだ。」
「虎が、近くにいるから、虎の、御馳走が、御馳走を、もっているような、
ものだぞ」
「あの、子象も、虎に、襲われるかも、知れないぞ」
「面白そうだから、虎に、食べられる所を、録画してから、帰ろう」
2人の兵士が、ヘリで、録画を取り始めて、いたら、象達が、少年の周り
に、駆けよって、来たと、同時に、少年は、倒れて、動かなくなった。
「あんなに、象が、沢山、居たら、虎が、近づけないぞ。」
「どうして、あの、少年の周りに、象が、集まるのだろう?」
「まるで、象達に、倒れた、少年が、守られているようだ」
2人の兵士が、そう、話しながら、しばらく、旋回していたが、虎も、動
かず、見飽きた兵士が、少年の、餌である、落下傘を付けた、緑の流動食
の、紙パック3日分を、ヘリから、落としてから、帰って行った。
ここで、撮られた、録画を、少年虐待を、趣味にしていた、柳瀬が、見て、
面白い、少年だから、しばらく、様子を見ようと考えて、この、少年は、
少年狩りの、リストから、はずされて、その代わりに、流動食を、3日お
きに、空中投与する、ヘリに、経過観察録画を、撮るように、命じた。
柳瀬は、この、少年の目の前で、他の、少年を、残酷に殺す事で、恐怖の
どん底に、落として、見たいと、感じていた。
少年は、唇が、紫色に、なっていて、体温が、低下していて、もう、体力
の、限界を感じていた。
川から、ふらつきながら、岸辺にあがった、少年が、上空の、ヘリと、少
年を、交互に、見ている、赤目象に、
「この魚、僕は、生では、食べられないから、赤目虎に、上げて、欲しい」
と言ってから、気を失って、倒れた。
少年は、追い込み漁を、途中で、あきらめて、水中の、籠網の、近くに、籠
網に入った魚の、とどめを、さすために、置いてあった、少年の肋骨と、思
える物を、手にして、最後の力を、振り絞って、大きな、魚を、それで、運
よく、猫が、獲物を、爪で、引き寄せるように、水中で、突き刺して、獲っ
た、魚だった。
肋骨は、つまずいて、石に、頭を打ち付けて、気を失った時、少年は、赤目
虎から、身を、守るために、咄嗟に、肋骨を、1本拝借して、右手に、持っ
て、いたのだが、その後、それを、他人の物とは、とても、思えなくなり、
捨てられなくなってしまい、石で、先を少し、叩いて、尖らせた後に、補強
のために、紐を巻いて、持っていた物だった。
「肋骨さん、ありがとう」
と、魚を、突きさせた時、心の、中で、呟いた程で、少年にとっては、将来
の、自分の姿とも、思えて、この先、ずっと、この、1本の、肋骨を、携え
る事となった。
それが、今の、少年の、唯一の、財産でもあった。
赤目象が、象達に、少年から、離れるように命じて、赤目虎に、少年の、
体を、温めるように、話したら、赤目虎が、歩いてきて、少年の上に、半
分乗り、横たわって、温めながら、少年の顔を、ザラザラな舌で、舐めて
いた。
「レッド、その、魚は、お前に、食べてくれと、言っていたぞ」
「生では、この、坊やは、魚は、食べられないそうだ」
赤目虎は、赤目象に、そう言われて、少年の、上に、半分、乗ったまま、美
味しそうに、魚を、前足で、押さえて、食べ始めた。
「おい、坊や、起きろ、魚、美味しかったぞ」
赤目虎が、すぐに、食べ終わって、少年の頭の中に、何度も、話しかけたが、
少年は、昨夜、あまり、寝ていないせいもあり、目を、覚ます事は、なかった
が、少年の、心臓の、響きを、赤目虎は、肌で、感じ取る事が、出来たので、
安心して、赤目虎も、多少空腹が、癒されていたので、眠ってしまった。
しばらくして、赤目虎が目を、覚ますと、少し、離れた所に、リンゴが、1個
あったので、食べた事がなかったが、昨日、少年が、美味しそうに食べて、い
るのを、見ていたので、歩いて行き、食べて見たら、
美味しかった。
「まぁ、主食には、ならないが、デザートには、なるなぁ」
と、独りごとを言って、また、少年を、温めるために、体を、半分上に乗せて、
寝てしまった。
しばらくして、目が覚めると、今度は、渋柿が、熟して、甘くなった、柿の実が、
さっきと、同じ処に、置いてあった。
りんごが、美味しかったので、柿の実を、興味本位で、少し、食べて見たら、中
々の、珍味だったので、大きく、かぶりついた時に、
「おい、レッド、お前だろう、りんごの実を、食べたのは?」
「虎が、果物を、食べるとは、知らなかった」
「どうだ、毎日、果物の実を、木から、鼻で、掴んで、落としてやるから、俺達、
象の、用心棒、兼、その、少年の、毛布になれ、嫌なら、すぐに、食べた、リン
ゴを、返せ」
と、子象の、ホープの、横に、並んで、立っている、赤目象に、赤目虎が、言われ
てしまった。
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