アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
6-2
-
どれくらい眠っていたのか、辺りは既に真っ暗だった。
眠る前と同じように柿狗くんは腕の中にいたけれど、もぞもぞと動いて落ち着きがない。
すぐに察しがつく。
普段から水分を多く取らせるようにしている。
生放送で出したとは言え、また膀胱に溜まっていてもおかしくない。
「柿狗くん、どうかした?」
柿狗くんを抱きしめる腕の力を少し強くして、柿狗くんの耳元に囁きかける。
ふっと息をかけると、ひあっと力の抜けた声が聞こえた。
「ん…トイレ……」
「トイレがなに?」
「おしっこしたい」
少し舌ったらずの甘えたような声で柿狗くんが言う。
寝起きなのもあってか、少し子供がえりしているようだ。
「そうなの?もう出そう?」
「…まだ、平気だけど……」
素直な柿狗くんは、素直に答えた。
おしっこを我慢するのにも慣れているだろうしね。
「じゃあもう少し我慢しようか」
「な、やだ、おしっこする」
頭を振って身体を起こそうとするけれど、僕の手が下腹部をきゅっと抑えると柿狗くんはくうう、と唸って動きを止めた。
「ねえ、次の罰ゲームどうしようか。五日間おしっこ我慢…はさすがに無理だもんね」
「やだ、やだ、やだ」
駄々っ子みたいに言う。
僕の言っている事がそもそも理不尽なのに、柿狗くんの反応が幼いから、柿狗くんがわがまま言っているみたいだ。
「じゃあ5分間イきっぱなしは?でも今日もそんな感じだったからなあ」
壊れたレコードみたく、やだやだを繰り返して僕の言葉を遮りたいらしい。
「本当はお尻に卵5個入れて産卵ごっこしたいけど、お尻開発はもうちょっと時間置いてからにしたいんだよね」
「やだ」
「…?」
柿狗くんの声色が変わる。
少し震えた声。
「柿狗くん?」
すんすんと鼻をすする音。
息を殺した吐息。
「泣いてる?」
背中が小さく震えて、小さい身体をますます縮こませる。
そんな様子が愛おしくて、僕はそれを最大限味わいたいから、身体を出来るだけぴったりくっつける。
全身に響いた柿狗くんの嘆きを、身体に焼き付けたい。
しばらく泣き止まない柿狗くんを、僕はただ抱きしめて頬を寄せた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
23 / 291