アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
20-2
-
「ごめんね、怖かったよね」
目元にキスをすると、完全に怯えた柿狗くんが、ひいっと声を上げた。
身体も震えている。
「ごめんね、柿狗くん。もう泣かないで」
顔を横に向けて声を上げずに泣く柿狗くんが愛おしい。
「今度は優しくするから、もう一回キスしよう?怖かったら、こっちの手も握ってていいから」
僕がさっきまで鼻を摘まんでいた手を差し出すと、おずおずと柿狗くんの手が重ねられる。
両手をそれぞれしっかり握り、布団に優しく押さえつける。
柿狗くんの小さなバンザイのような姿が可愛い。
横を向いたままの頬にキスを落とし、啄ばむように唇を重ねた。
心地良さそうに目をつぶり、身体の震えも止まっている。
重ねるだけのキスを繰り返し、落ち着いたのか、またすやすやと眠り始める柿狗くん。
眠りを覚ますキスじゃなくて、眠りに落とすキスになってしまったね。
後で確認したら、窒息しかけた時にお漏らししていたみたい。
お詫びも兼ねて丁寧に後始末してあげる。
そのあとは微睡むような時間をベッドの中で静かに過ごした。
行き過ぎた行為を、お互い忘れようと必死だったのかもしれない。
終わり
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
74 / 291