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42柿狗くんともぐもぐ-1
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知り合いから紅くて大きいイチゴを貰ったので、柿狗くんと一緒に食べることにした。
柿狗くん甘いの大好きだもんね。
「はい、あーん」
自分で食べれるという柿狗くんを無視して、ヘタのところを摘まんで柿狗くんのお口に差し出す。
紅いつややかな実に耐えきれず、素直に口を開けてあーんする柿狗くん。
僕はその可愛さににやにやしながら、柿狗くんのお口にイチゴを入れた。
「ん、んく…ん…」
「ふふ、汁がこぼれてる」
少し大きすぎたのか、口の端から紅い汁がこぼれたので、僕はそれを舐めとりそのまま口付けをした。
「ん、っ…ふ、んん」
口いっぱいに広がる爽やかな甘みと微かな酸味がちょうどいい。
ヘタに近いところまで紅い、美味しいイチゴだった。
「ほら、練乳かけてもっと甘くしよう」
チューブの練乳をイチゴにかけると、白と赤のコントラストがとても綺麗だった。
美味しそうな実に、柿狗くんの目も輝く。
「はい、あーん」
「あー」
今度は素直にお口を開けて、目をつぶりイチゴを待つ柿狗くん。
イチゴに負けず劣らず、真っ赤な舌が期待してはあはあしてる。
その舌にイチゴを乗せると、吸い付くようにイチゴを咥えた。
「ん、ん」
はむはむとむしゃぶりつく柿狗くんを見ているだけで、僕も甘い気分になれる。
口いっぱいにイチゴを含み、幸せそうな顔の柿狗くん。
…馬鹿馬鹿しいけど、そんな顔柿狗くんにさせちゃうなんて、イチゴにちょっと嫉妬しちゃうな。
そんな事を思いながら柿狗くんをじっと見つめていると、その視線に気付いた柿狗くんが僕を見つめ返した。
口の中のイチゴをモグモグしながら、何か考えてる。
「……ん」
「……あーん」
少しぶっきらぼうにイチゴを差し出した柿狗くん。
僕は目頭が熱くなるのを感じながら口をあーんと開いた。
だって柿狗くん自らあーんしてくれたんだよ、これが感動せずにいられるわけないよね。
近付けられるだけで甘い匂いが、先端を口に含むだけで水々しい甘みが、口の中に広がる。
ああ、これは確かに、あんな幸せそうな顔にもなるよ。
「ありがとう、柿狗くん。あーん」
「あー…」
次のイチゴを待ち遠しくしている柿狗くんに、イチゴを差し出す。
人に何かを食べさせてあげるのって、ちょっといいよね。
僕の手からあげたものを一生懸命モグモグしてる姿は動物的で、愛おしさ倍増だよ。
ああ、また汁こぼしてる。
僕はまた柿狗くんの唇を奪う。
普通に食べるより、柿狗くんのお口を味わった方が数倍美味しい。
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