アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
④
-
「へっ?!」
「クス‥‥君、名前は?」
「あ‥‥葛城‥‥要です」
「要くん、ね。‥‥何でここにいたの?」
「え、と‥‥」
俺は優しく聞かれた筈なのに、きりりと胸が痛くなった。俺は答えられず、俯いたまま黙っていると、さっきより優しく、声が掛かった。
「そか。‥‥家には、帰りたくない?」
「っ‥‥はい」
家に帰ったら、明日は納入日だから取り立ての人から電話が掛かってくるはずだ。
‥‥もう‥‥嫌やな‥‥
俺はぎゅ、と拳を握ると、その人はそっとその手に触れた。
「‥‥おいで?」
「‥‥え?」
その人は俺の手を掴んで、歩き出した。
俺はさっきの出来事に疲れていたのと、妙な安心感を覚えてその人にされるがままになった。
路地裏を通って抜けた先に、1台の真っ黒な車が置いてあった。
‥‥めっちゃ高そうやなぁ‥‥。
その人は躊躇いなく助手席のドアを開け、乗って、と俺を入れてシートベルトを閉めてくれた。
そして運転席にその人が乗りーー。
「って、ええええ?!!?!」
「?よし、行くよ」
ー車が動き出した。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
5 / 19