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吾輩は鈴木である(R’s、番外) 2
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俺のいたR'sってバンドはもともと俺が入るずっと前からあったものだ
バンドの先輩だった当時ギター&ボーカルの鈴木先輩とドラムの二宮先輩が中学生の時に作ったものらしい
二人とも小さい時からの幼馴染で昔から一緒に楽器を触ってたとか…
俺にはそう言う友達がいなかったからちょっと羨ましかった
で、先輩たちが中学から高校に上がって本格的にバンドをやりたいってなった時にギター&ボーカルとドラムだけって言うのは味気なさすぎるからもっとメンバーを集めようって話になったらしい
ここから先はまだ俺のいなかった先輩たちが一年の時の話だから聞いた話……
「け~い~、なんで誰もバンド入りたがらないの~…楽器経験なくても教えるよって言ってるのにぃ~…」
「困ったねぇ、龍ちゃん…」
「………お前思ってないだろ…って言うか高校上がったんだからそろそろ龍ちゃんって呼ぶのやめろってば…」
吾輩は鈴木龍之介(すずきりゅうのすけ)、のちのR'sリーダー兼ギターである…
この時はまだ一年の6月、新メンバー発掘が思うようにいかなくて悩んでいた
「あ、できた、見て龍ちゃん、くまさんにおめめがついたよ!!今回のはレーヨン生地だからふわふわだよ!!」
「……はいはい…かわいいかわいい…」
「ふふー、今日手芸部の女の子にも一緒にやんない?っていわれちゃった、褒められたんだ~」
「えっ!!」
慌ててがばっと立ち上がる
こいつは二宮啓(にのみやけい)、幼稚園からの俺の幼馴染でバンド…って言っても二人しかいないけど…のドラムをやってくれている
手先の器用なやつで昔から何でもそこそこできた
だからドラムの上達も早かったし昔から趣味で作るぬいぐるみのクオリティも日に日に高くなっていた
でもこいつが今手芸部にとられるのはとても困る…
ただでさえ人数が少ないバンド(二人)がバンド(一人(笑))になってしまう
でも俺の心配しているような事にはならなかった
「龍ちゃんおれ心配しなくても手芸部入ったりしないよ?龍ちゃんが入るなら別だけど…」
「…へ……お、おぉ…」
「ぬいぐるみ作るのはどこでもできるしね、よしっ!!じゃあ…今日もだれか声かけにいこっか…」
「おぉぉ…」
啓は今さっき作ったぬいぐるみに紐とチェーンを縫い付けて自分のバッグにぶら下げると満足そうに立ち上がった
啓のバッグは今まで作った大量のぬいぐるみがぶら下がっている
しかもこれはほんの一部でこいつの家にはまだまだ大小さまざまなくまやらうさぎやら猫やらがいるから驚きだ…
俺も啓の後に続いて教室を出る
そうだ俺は決めてたんだ、高校入ったら啓ともっとちゃんとバンドやるって…
そのためにメンバーを集めないと!!
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