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一番大切
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顔面蒼白の煌貴を見て、誠也はクスクスと笑う。
「恋っていうか、大和と本当の親子になりたかったな…、って感じかな。大和に初めて見つめられた時、その眼差しの強さに射抜かれたんだ。ああ、大和の成長を見守りたいな。……本当の親になれたらいいのに…。今でも大和に対してそんな感じだよ」
「本当の親子ですよ」
「え?」
「血の繋がりなんて関係ありません。大和くんに本物の愛情を与えている一条さんは、大和くんにとって本当の家族です」
煌貴も父親とは血の繋がりはないが、本当の父親だと思っている。
時には支えてくれて、時は思い切り叱ってくれる。それが愛情だとわかっているから。
誠也は瞬きを繰り返して、優しく目を細める。
「……ありがとう。でも、大河が一番大切にしていた大和を俺にお預けてくれたと思っているから」
やっぱり誠也は優しい。
大和と大河の中に、決して割って入ろうとはしない。
そんな誠也だから大河も安心しているだろう、と煌貴は思う。
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