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嶺と昴
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「どこに行くんですか?」
「帰る」
「お店は予約してるんですよ」
「ほんまに二人で祝いするなら家でするはずや。そこの店に行ったら、晴嵐さんもおるんやろ?」
「……」
その無言を嶺は肯定と取る。
「三人で予約してても、二人で三人分食べられるやろ?」
「嶺は今からどこに行こうとしてるんですか?」
「帰るって言ってるやろ?!人の話はちゃんと聞け!」
「……。まだ、私の前から消えたい気持ちは変わりませんか…?」
昴が少し震えた声で聞く。
「俺はお前の前から消えたい。でも俺には大和がいる。…それにどこに逃げようとしてもお前は追ってくるから。だから家に帰る」
「私は嶺のことを愛しているのだから、当たり前でしょ?」
「…当たり前?お前だけやろ?」
嶺は鼻で笑う。
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