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勝てる気がしない
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あのリュックをいつも嬉しそうに大和くんは背負っていたな…、
と煌貴は思い出して思わず触りそうになった。
だけど、大河さんの形見で大和くんが大切にしている物を自分なんかが触れてはいけない!と思い、触れそうになった手を下げた。
「煌貴くん、着替えた」
「あ!はい!」
振り返ると、薄手の長袖とデニムパンツというラフな格好なのに、ああ、大和くんは高校生になったんだな…、と実感する。
制服姿にはそんなことを思いもしなかったのに…。
お弁当を買いに来ていた時のイメージがやっぱり強くて、私服の大和の方が煌貴にとってはしっくりくるのかもしれない。
その時、玄関から鍵を差し込む音が聞こえてくる。大和がハヤテのごとく、玄関前に飛び出していく。
「やっぱり誠也さんに勝てる気がしないな…」
煌貴は、大河の写真を見て苦笑する。
「そして大河さんにも…」
そして煌貴も玄関に向かった。
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