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大和と誠也
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「大和、本当に学校に行けるのか…?」
朝、出掛ける前に誠也が大和に聞くと、大和は二回頷く。
「本当に…?」
誠也がもう一度聞いてくる。
「……。…今日は学校に大学の教授がやってくる。講演をしてくれる。僕、その講演は絶対に聞きたい」
大和の通っている学校では時々、大学の教授を呼んで全校生徒の前で講演を行う。
大和も自分の体調が芳しくないことをちゃんとわかっているが、どうしてもその講演を聞きたいらしい。
「講演って?」
「人智でブラックホールは作れるか」
俺、速攻で寝れるな…、
と誠也は思ったが、大和はものすごく興味があるらしい。
誠也は内心でため息をつく。
「じゃあ無理にしないで。しんどくなったら嶺くんに言うんだよ」
「うん、うん」
大和は嬉しそうに二回頷く。
家を出ると、いつも通り煌貴が待っていて大和を見つけた瞬間、笑顔になる。
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