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「ごめんね、急に・・・」
「いや、大丈夫だけど、話って?」
「あぁ、うん・・・」
屋上に俺を訪ねにきたのは佐々木だった
そのまま、中庭の隅っこに連れてかれた
なんとなく、雰囲気でわかる
告白かなって
「あの、ね、私、卯月くんのこと好きなんだ」
「・・・」
女からの告白なんて初めての体験
佐々木はすげぇ顔を赤くしながら言ってきた
すごく、可愛く見える
「と、突然すぎだよねっ、ごめんね!」
「いや・・・」
これをOKしたら、俺は佐々木と、女と付き合うことになんだよな
紺野のこと、本当はまだ好きだ
でも、諦めるために佐々木を利用するってこともできる
「卯月くんが嫌じゃなかったら、私と付き合ってくれないな・・・?」
声が震えてて、すげぇ緊張してるなって分かる
すげぇドキドキしてんのかなって、俺もそうだったから
紺野に好きだって言う度、馬鹿みたいに緊張した
「・・・」
これをOKしたら・・・
紺野を忘れられる・・・?
「悪い、佐々木」
「っ・・・」
「俺、好きなやついるんだ」
でも、やっぱり
それでも、俺の事を好きだって言ってくれる奴を利用するようなことはできないよな
もう少しすれば、また俺にも好きな奴ができるだろうし
紺野を忘れるためって思ってる時点で、OKなんかしちゃダメだよな
「好きな人・・・」
「ごめんな、でもありがと」
「ううん、好きな人がいるならしょうがない!聞いてくれてありがとう」
「あぁ」
「じゃあ、私、行くね」
「・・・」
たたっと走っていく佐々木
最後、涙声だったな
振られる辛さも知ってるから、俺まで辛くなる
あーあ、やっぱOKしとけばよかったかも
馬鹿だなー俺・・・
「卯月!」
「え?あ、紺野っ?」
後ろから懐かしい声に呼ばれ振り向く
と、走ってこっちに向かってくる紺野がいた
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