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「はっ、はぁっ!はぁ…」
「待てこらァ!」
「逃げんな!」
俺は絶体絶命のピンチに陥っている。
またやってしまった。
帰り道スマホで『弟子入り 成功する方法』で検索しながら歩いていたらぶつかってしまったのだ。
オニーサン達の肩に。
そして今、絶賛逃走中だ。
恐ろしい速さで追いかけてくるオニーサン達。
怖い怖い怖い…!
助けを求めるように大きな通りに出る。
車がビュンビュン通っていて、1台くらいパトカーがいてもいいと思うのに見当たらない。
震える手を握り締め一心不乱に走るがオニーサン達の声はだんだん近くなっているような気がする。
ふと、オオカミ先輩の顔が頭をよぎる。
また助けてもらえたりして…
怖すぎて脳みそが現実逃避を始めたらしい。
「捕まえ、たぁっ!」
オニーサンの手が肩に触れる。
心臓がきゅっとなって、捕まった絶望とその後の仕打ちが怖すぎて吐きそうだ。
「はな、せぇっ!」
けど、ここで捕まったらいつまで経っても弱いままだ…!
俺らオオカミ先輩みたいな強い男になるんだっ!
疲れと恐怖で震える身体を奮い立たせて思いっきり肩に乗った手を振り払う。
「離すかよっ!」
が、しかし頑張りは虚しく振り払った勢いでぐらついた俺はもう1人のオニーサンに捕まってしまう。
えぇ…嘘だろ…
気づいた時にはもう殴られていて
振り払うのにほぼ全ての勇気と力を振り絞ってしまった身体は
車がビュンビュン通る車道に放り出された。
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