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「ん…ぁ…?」
身体中がオオカミ先輩に包まれているような変な感覚がして目が覚める。
視界に入ったのは知らない天井。
あれ、ここどこだ…。
オオカミ先輩の上で吐いて、それで、それで…
「あっ!オオカミ先輩!」
やばい!
一大事だ!俺の人生で最大の失態だ!
オオカミ先輩に謝んないと!
「あ、目ぇ覚めた?大丈夫?」
目の前の扉からぴょこっと現れた赤い頭。
「うさぎ先輩!」
「ウサギ先輩って俺?俺名前にウサギなんて入ってないのに、君ほんと面白いね」
くすくす笑いながら部屋に入ってきたうさぎ先輩はあの時とはまるで違う優しい声を出している。
「ヘアゴムうさぎだったから…じゃなくて、オオカミ先輩は?」
「あぁ〜!今日はいちごだよ。黎斗は今シャワー浴びてる。覚えてる?君ね、黎斗の上で」
「わぁぁぁぁっ!覚えてる!覚えてますから!…あの、オオカミ先輩、怒ってた…?」
いちごのヘアゴムを見せながら何故か楽しそうなうさぎ先輩に恐る恐る尋ねる。
「そりゃあもうカンカンだね。何しろ膝の上で」
「あぁぁぁぁぁぁっ!?」
「うるせぇ」
笑ってるうさぎ先輩の口を手で覆っていると扉が開いてパンツだけ履いて頭からタオルをかぶったオオカミ先輩が現れた。
程よくついた筋肉と綺麗に割れた腹筋。
うわぁ…かっこいい…
「弟子入り…」
「断る」
また断られた。
そうじゃなくて!
「あの、あのっ、すいませんでしたぁ!俺、えっと…ごめんなさい…!」
謝ろなきゃって思ってふかふかのベッドの上で土下座する。
オオカミ先輩の香りがする布団におでこを擦り付けて一生懸命謝罪の言葉を考えるがごめんなさいしか出てこない脳みそが恨めしい。
ぷるぷる震えながらごめんなさいを繰り返しているとオオカミ先輩が近づいてきて
ベッドに腰掛けた
あ、やばいこれ、殴られる?
目の前につかれていた手がすっと無くなる
やばい、絶対殴られる!
いやでも俺が悪いから仕方ない…!
歯を食いしばってオオカミ先輩の拳を待つ。
-ぽんぽん
「…ぬぅ?」
俺に当たったのはやけに柔らかい拳…というか、俺を労わるような手のひらだった。
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