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おでこ、膝、腕、口と順番に消毒され、薬を塗られ、丁寧に絆創膏やら包帯やらで処置をされる。
「ありがとう…ございます…」
傷の手当ても出来るなんでオオカミ先輩はさすがだ。
かっこいい。やっぱり弟子になりたい。
「断るからな」
羨望の眼差しを向ければいつもの無表情で断られた。
「諦めません」
「諦めろ」
「嫌だ!」
反発してもため息をつくばかりでオオカミ先輩は全然怒らない。
うさぎ先輩と違ってあまり感情の動きが掴みにくい。
「虹太くんさぁ、そんなに弟子になりたいならウルフ入れば?」
ウルフ?ってあの暴走族の?
「ね、黎斗。それならいいんじゃない?」
「なんでウルフなんですか?」
「え、知らないの?」
うさぎ先輩が変なものを見つけたような顔で俺を見てくる。
「え、何その顔!ウルフくらい知ってますよ!一番強い暴走族ですよね?」
「うん、まぁ、そうだね。だからさ?ほら。」
なんだよ、ほらって。
オオカミ先輩とウルフになんの関係があるんだ。
オオカミ先輩を見れば冷蔵庫からコーヒーを取ってぐびぐび飲み始めた。
「あっ!そう言えばここどこですか?」
「そう言えばって…君そーゆーとこ抜けてるよねぇ」
「家」
なんだか呆れた様子のうさぎ先輩と当たり前のことをぬかすオオカミ先輩。
「いや、家だってことくらい俺だってわかりますよ!」
「ならいいだろ」
「はぁ!?」
俺は誰の家か聞いてるんだけど!
何がいいんだよ!おい!
「黎斗、伝わってないよ。ここはねぇ〜虹太くんの大好きな黎斗の家だよぉ」
「え!?」
え!?
オオカミ先輩の家!?
「言っただろ、家って」
「わかりにくい!」
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