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オオカミ先輩の家…
言われてみればそこらじゅうからオオカミ先輩の匂いがする。
「ほわぁ〜」
改めてぐるぐると見回す。
髪色と同じ灰色や黒で統一された部屋。
オオカミ先輩にぴったりだ。
「ねぇねぇ虹太くん、ウルフ入る?ねぇ〜入ろうよ!バイク乗せてあげるよ?」
部屋を見回しているとつんつんとほっぺをつつかれる。
オオカミ先輩の言葉が足りない時は通訳してくれるしオオカミ先輩同様俺が年下のくせに生意気な態度をとっても怒らないあたり、うさぎ先輩も優しくて温厚な人だ。
人のことすぐに笑うしからかってくるけど俺が本気で気分を害する程じゃない。
そのうさぎ先輩がしつこく暴走族に入ろうと誘ってくる。
「ねぇ、なんでウルフなんですか?」
「え?そりゃそうでしょ、虹太くん黎斗よ弟子になりたいって言ってるし、俺は虹太くん面白くて好きだし。」
いや、どこも=で繋がってない。
通訳者のうさぎ先輩がこれじゃあ会話が成り立たない。
「え、なにが?ねぇ、俺うさぎ先輩が何言いたいのか全然わかんねぇんだけど」
「ありゃ、虹太くんほんとに知らないの?」
「知ってたら俺にこんな態度は取らない」
「それもそうか」
オオカミ先輩の言葉で納得するうさぎ先輩。
いや、そこで納得されても!
「そうだねぇ、そうだよねぇ!そもそも苗字すら間違えてるんだからわかるわけないよね!もう、ほんっと虹太くんは面白いなぁ」
にこにこと愉快そうにうさぎ先輩が笑う。
オオカミ先輩は飲み終わったコーヒーの缶を潰しゴミ箱に投げ入れる。
「俺達ねぇ、ウルフの総長と副総長なんだ」
はぁ?
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