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「指っ…ふふっ、詰めるって…っ!あはっ、あははははっ!やめてよ笑いすぎでっ、くくくっ…死んじゃう…あははっ」
床に蹲ってヒィヒィ笑ううさぎ先輩を見るとどうやら俺の指は10本のままでいられるらしい。
安心してふぅと息を吐くと頭の上からくすりと小さく笑う気配がして勢いよく上を見上げる。
そこには少しだけ笑みを浮かべているような浮かべてないようななんとも言えない微妙な顔。
「オオカミ先輩!」
「あ?」
「今楽しいですか?」
「…は?」
何を言ってるかわからないって顔で俺を見る。
だっていつも無表情なのに今はなんとなく笑ってるような気がしたんだ。
でもそれが微妙すぎてわからないから直接聞いてる。
「今、笑いました?」
「笑ってんのは霧也だろ」
そう言ったオオカミ先輩はその後にうるせぇってうさぎ先輩の横っ腹を軽く蹴った。
「あ、そうだ!俺、ウルフ入りたい!」
「ダメだ」
「なんで!?」
「危ない」
「いてっ」
俺にデコピンをするとスタスタと部屋を出て行くオオカミ先輩はふかふかのソファに深く座り込んで煙草を咥えた。
なんだよ危ないって!
そりゃあ怖いオニーサンには絡まれて殴られたし車には轢かれたけど!
俺だって修行とかすれば強くなるのに。
うさぎ先輩も誘ってくれてたから断られると思ってなかったのに断られてちょっと不機嫌。
オオカミ先輩はダメばっかりだ。
この頑固オヤジ!
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