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扉を開けて驚いた。
扉やぱっと見凄く古そうだったから中もボロいかと思ったら全然違った。
床は張り替えられたのかどの教室とも違う床で、窓には遮光カーテン、何故かテレビと冷蔵庫、空調設備もばっちりだ。
部屋の真ん中に机があってその周りには高そうなソファまである。
そしてそのソファの中でも真ん中の一番高そうな黒いソファで眠るオオカミ先輩。
すげぇ…!かっけぇ!何この部屋!
「凄い!オオカミ先輩!ねぇ!」
ソファで眠るオオカミ先輩の体を揺さぶると長い前髪がさらさらと落ちていつもは半分しか見えない顔全部見えて、明るい証明に照らされる。
…!
きりっと整った眉毛、キツいけどちょっと垂れた目、高い鼻。
吸い込まれるような真っ黒の眼。
「オオカミ先輩…かっこいい…」
「あ?ったく…寝てる奴の耳元で騒ぐんじゃねぇ」
不機嫌そうに起き上がったオオカミ先輩はぐっと伸びをすると大きなあくびをした。
あくびをしていてもかっこいい。
俺もこんな風にかっこよく生まれたかった。
じーっと見つめているとまだ眠そうなオオカミ先輩がこっちを向いた。
「虹太」
心地よい低音が俺の名前を呼んでぐいっと近づいてくる。
―食べられるっ…!
瞬間的にそう思ってしまう程、オオカミ先輩との距離が近い。
ぎゅっと目を瞑ると灰色の頭が急にスッと下に降りていって俺の手元で止まる。
「…へ?ぉ、オオカミ先輩…?」
「昼飯焼きそばか」
「は?」
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