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虹太くん虹太くん、と俺に構い倒して大笑いしているうさぎ先輩と真顔でネコパンとパンダパンを頬張るオオカミ先輩との昼休みはあっという間に終わってしまって急いで教室に戻る。
「放課後また迎えにいくねぇ〜」
午後はサボるらしいうさぎ先輩が秘密の部屋のドアの前で手を振りながら見送ってくれた。
5分遅れで教室に駆け込むと俺がいなくてしょんぼりしていた先生が目を輝かせる。
「はぁっ、はぁぁ…せ、セーフ…?」
「光宗くん!僕も今来たところだから大丈夫だよ!さぁ、座って座って!」
今までで一番嬉しそうな顔をしている先生に促されて席について、黙々と授業を受けた。
ーーーーーーーーー
「虹太く〜ん、迎えに来たよ〜」
放課後、またしても真っ赤な来客にどよめくカラフルオオカミ集団。
『霧也さんがお迎えだと…?』
『副総長に迎えにこさせるとはいい度胸だな』
『部屋の鍵も持ってたし…光宗って何者なんだ…』
色んな囁きが聞こえるけど怖いから知らないフリ。
「ねぇ虹太くん!バイク乗りたい?乗りたいよねぇ?いいよぉ、乗せてあげる!」
「えっ?何?バイク?」
俺の手を引くうさぎ先輩がルンルンしながらバイクの鍵を回している。
「大丈夫!怖くないよ〜」
いや、怖がってないし!
「うさぎ先輩バイクで登校してんの?」
「え?違うよ〜、車庫に幹部用のやつあるんだ〜」
か、幹部用…すげぇ…
かっけぇ!!!!!
「うさぎ先輩運転上手い?」
「ん〜、上手いけど、乗るなら黎斗のがオススメかなぁ〜」
え、なにそれ不安しかねぇ。
靴を履き替えて外に出るとうさぎ先輩がスキップで自転車駐輪場の奥にある車庫に向かう。
少しするとブォン!ってバイクのエンジン音が聞こえて一気にテンションが上がる。
すげぇ!かっけぇ!早く乗りてぇー!
俺が待ってるところまでうさぎ先輩が迎えなくてくれて、いざ乗ろうと足を踏み出すと首根っこをぐいっと引っ張られた。
「ぐぇっ」
「げっ…」
「霧也、車呼べ。」
この声は…
「オオカミ先輩っ!やだっ、俺バイク乗りたいです!」
「うるせぇ」
「やだ!乗りたい!はーなーしーてーっ!」
「ダメだ、倉庫出禁にするぞ」
うぅ…頑固オヤジ、再来。
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