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放課後の学校
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校内をうろうろと鼻歌を歌いながら彷徨った。
別に意味もなく歩き回っていたわけではない。
高校では文化系の部活に適当に入ってあわよくば幽霊部員にまで、格を下げようと企んでいた。
高校の部活は一年強制という少し面倒な制度のようだ。
まだ日が落ちていない校内は明るく部活動に勤しむ学生の声でキラキラとしていた。
「青春だな」
ぽそりと呟いて玄関に向かう。
色々な部を見たけどイマイチぴんとこない。
どの部も、それなりに人がいて和気藹々としていた。
なーんか今更入りづれーしなぁ…
バレー部行けば綿貫がいるしすげぇ楽しそうだ。
でもなぁ….と悩みながら下駄箱から靴を放り出す。 ボトッと乱雑に投げ出された赤いスニーカー。
実はめちゃめちゃかっこいいと思って同じのを履けなくなる度買っているほどお気に入りだ。
靴をさっさと履きかえ玄関を後にする。
初日はこんなもんか… なんて思いながらちらりと学校を振り返る。
ソコソコな大きさを持つ大水高校を出て学校の横の坂道から学校を眺める。
「あ」
三階の窓に深々とパーカーを被った人が歩いている。
校内で?というか今7月だぞ?暑くね?
パーカーを被った人は颯爽と角を曲がり見えなくなってしまった。
パーカー着込むの流行りなのか、と目線を前に戻しイヤフォンで耳を塞ぎ帰路を早足に歩き出した。
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