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担当編集者が変わりました 1
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「ごめん!本当申し訳ない!」
「あの……えっ?あ、も、…もう一回言ってもらっていいですか?」
嘘だ、嘘だ嘘だ嘘だ。
誰か嘘だと言ってください…
「本当ごめん!俺、今月いっぱいで移動なんだ。だから、零先生の担当を今日いっぱいでやめさせてもらうね。」
……どうやら嘘ではないらしい。
都月柏、25才。職業、小説家。
春になりかけの今日この頃、人生最大のピンチに面しています。
誰か、助けてください……
「俺、リオさんがいいんですけど!!!」
「そう言って貰えるのは嬉しいんだけどね?こればかりはどうにもならないんだよ。」
「そんな!!」
「大丈夫、次の担当さんもいい人だから。」
「そうゆう問題じゃないです!」
今の俺の担当編集者の椋椅理央(くらはしりお)さん。
俺がセミロード文庫の賞をとってセミロード文庫で書き初めてからずっと俺の担当だった人。
もう30過ぎてるらしいけど、そんな風に全然見えなくて、優しくて、なんて言うかお兄ちゃん…みたいな。
なのに、急に担当じゃなくなるなんて……。
「柏くんの腕は本物だから。大丈夫。自信を持って!」
「……また、連絡してもいいですか?」
「もちろん。俺からも連絡するよ。」
「今までお世話になりました。」
「うん。柏くんのこと応援してるから。」
それだけ言うと、リオさんは席を立った。
俺も席を立つとお店のドアまで行く。
「本当にありがとうございました。」
「うん。こっちこそ、ありがとう。」
俺は頭を下げるとそのまま店をでた。
あーあ、リオさん以外の担当編集者なんて嫌なんだけどな……
そんなことを考えながら家までの帰り道を歩いた。
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