アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
担当編集者が変わりました 3
-
次の日、ふと目を覚ました俺は近くにあるはずの携帯を手繰り寄せた。昨日は7時ぐらいに寝たから時間はまだ朝7時だった。
こんな早い時間に起きたのは久しぶりで、頭は働かないし、することもない。
俺は基本こんな早い時間には起きない。
リオさんと打ち合わせ的なのがある日以外は10時ぐらいに起きる生活。
その代わり寝る時間は不規則で、オールすることもよくあった。
原稿さえ出せば何も言われないのがセミロード文庫の良いとこだから、それ以外の生活は単に適当。
だから書く気が起きない時は暇な時間を過ごしていた。
「あー、新しい担当さん、いつくるんだろう?」
そういえば…と、昨日のリオさんからのメールを思い出す。
時間指定はされてなかったから、来る時間が分からない。
とりあえず、顔を洗いに洗面所に行く。
鏡に写る自分の姿は本気で女に見えてくる。
「そろそろ髪切ろうかな……」
いきりなりバッサリは無理だけど、ちょっとくらいならいいかな。
思いの外、伸びていた髪は腰近くまできていた。
最近外見なんて気にしないからほっていおいたけど、さすがに長すぎだよな……
自分の女顔に磨きをかけるような自分の髪の長さにため息が出てくる。
ーーそんな時だった。
ピーンポーン ピーンポーン
住んでいるマンションのチャイムが鳴った。
「え、こんな朝早くから来るの?」
嘘でしょ、とか思いながら顔も洗ってないことに気づく。
でも、待たせるわけにはいかないので、俺は顔をいつもより軽く洗ってから、玄関にでた。
「遅くなってごめんなさい!誰、です、か………」
開けてから、俺の声は小さくなっていく。
なぜなら、そこいたのが……
「初めまして、火月零先生。それとも、久しぶり。の方がいい?柏。」
「み、かど…?」
俺の一番会いたくなかった人。
いや、もう会うことがないと思ってた人。
幼馴染みの火群帝(ほむらみかど)だったから。
「覚えててくれて嬉しいよ。もう忘れられてるかと思ってた。」
そう言って、帝はニコニコ笑う。
その瞬間、昔の思い出が一気にフラッシュバックしてきた。
それはまだ、俺が帝が幼馴染みで良かった、と思ってた時のこと。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
4 / 11