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担当編集者が変わりました 6
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帝が無言で俺の部屋を片付け初めて約一時間がたった頃。
一時間、本を読み続けてたけど、もう限界。
飽きたから、コーヒーを入れにキッチンに向かう。自分のを飲むついでに、帝の分も入れた。
「帝、コーヒー置いとく。手が空いたら飲んだら?」
軽く部屋を覗きこめば、桴海の海と化していた部屋は半分以上床が見える状況まで進化していた。……さすが帝。
流石に邪魔は出来ないから、俺はすぐに自分の部屋に戻ったけど。
「続きでも書くかな~……」
今セミロード文庫で書いてる作品の続き。
それなりの純愛作品で、リオさんと作る最後の作品になる。今月でもう終わるけれど。
……おかしいと思ったんだ。
次はBLの予定で、いつもなら今書いてるやつが最終話になる月には次のストーリーを考え始めるが、今回はそれがなかった。
だから、俺は勝手だけど少しだけ話を考えていたり。
ってか、帝との最初の作品がBLものとか。
いじめかよ!俺、マジ嫌なんだけど!
…一応言っておくが、俺はBLものの作品は書く。確かに書くが、俺自身はノンケだかんな!
ちゃんと女と付き合ったこともあれば、それなりのこともやった。
もちろん、男となんて一切やったことがない。
まぁ、それでもBLものを書いているが……
俺の書くBLはやっぱり純愛に近いらしい。
昔の帝の件もあるが、無理矢理だとか、激しいのはどうしても書けなくて。
どっちかと言うとストーリー重視の切ない系に陥る傾向が強い。
リオさんにも言われたぐらいだから、多分そうなんだと思う。
純愛ものは好きだ。誰かの恋愛沙汰には興味はないが、せめて想像の中でぐらい、幸せな物語を夢見たっていいだろう。
……俺はそう思うんだ。
「柏、お前何してんの?」
丁度考えが終わったとき掃除中であるはずの帝の声がした。
「何もしてないけど。」
「なら手伝え。どうせ次の話もろくに決まってねぇだろ。暇人が。」
……なんだろう、凄く馬鹿にされた気がする。
暇人って酷くね?まぁ確かに暇と言えば暇だけどさぁ。
ぶつぶつと心の中で文句を言いながら仕方なく帝の元へ向かった。
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