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お前には関係ない話だから 1
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「おせぇよ。」
「…ごめん。」
この暴君が。たった1分ぐらい遅くなっただけだろうが。部屋に戻って早々に帝に文句を言われる。
遅れたのは俺だから一応謝るけどさ。だからっていくらなんでもそんな言い方なくない?
「まぁいい。本当に真面目な話。
お前次の作品BLだろ?何か考えてる?」
「……何も。」
真剣な顔になった帝からでた話は俺の次作の話だった。
一切何も考えず、ただ帝と考えたくないって思いだけで現実逃避してきた壁。でも現実をいつか見る日がどうしてもくるらしい。
「あっそ。」
また簡素な答え。
「何か書きたいのとかある?」
「それはまぁ…少しだけ。」
細かい事はあんまり考えてはないけど、少し書いてみたいのはある。
ってか帝に会ってから思い付いた話。
「ならそれでいい。内容は?」
「まだ具体的には決まってない…」
「決まったら教えろよ?一緒に打ち合わせすっから。原稿は来月からだから、今月中には纏めとけ。
んで、来月末締め切りな。それまでにとりあえず何回か俺に見せろ。」
「あ、うん。」
あまりにも早口すぎて、微妙なんですけど。
あとで帝に聞き返したら怒られるかな……?
いや、聞かないともっと怒られる。あとで聞こう……
「あとは……あぁ、今月で終わるやつ締め切り明後日。…って言っても、もう終わってるだろ?」
「一応。」
あたかも終わってるのが当たり前って言い方されるのは腹立たしいな。まぁ実際終わってるけどさ。
リオさんにも見てもらったし、OKも貰った。
要は出版社に出すだけ。それはどうやら帝の仕事らしいし、俺は原稿を渡すだけだ。
「そしたら暇だな…お前、この5年間何してたわけ?」
部屋にかかってる時計はまだ午前8時半を指していて、暇になったらしい帝は、入れ直したコーヒーをもってソファに座った。
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