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鍵を開け部屋の中に入った。
短い廊下を進むと思っていたよりも広いリビングがあり、ソファーやテレビが設置されている。
ここが共有スペースか。
そして左右に個室の部屋であろう扉がある。
左側の扉の横にプレートがあり、【椿葵 蒼衣(つばき あおい)】と俺の名前が書かれていた。
扉の鍵穴に鍵を差し込み回すとガチャリと音を立てて開いた。
部屋の中にはクローゼットとベッド、テーブルだけが設置されていて割と広い。
ドサリと鞄を部屋の隅に置き、窓から外を眺めると少し先に校舎が見える。
ここからあそこに通うのかぁ…
なんて考えていると入口の方から俺を呼ぶ海の声がした。
「蒼衣ー?」
「今行く!」
そう言って個室を出て鍵を締める。
ふと気になり俺の部屋とは逆の扉のプレートを見た。
【萩埜 朔弥】
はぎの、さくや…かな?
「何してんだよ」
いつの間にか海は部屋の中に入って来ていた。
「あーごめん。相部屋の人の名前が気になって…」
「はぎのさくや?」
海は俺と同じ読み方をした。
「どんな奴かな…」
「嫌でも来週には会うだろ。ほら、もう帰ろうぜ」
「そうだね」
そして俺たちは寮を後にした。
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