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入学して2週間が経った。
そして今日、俺は呼び出された。
放課後の体育倉庫の前に…
これおかしいのかな!?
体育倉庫前ってなに!?
呼び出し相手は当然男。
海達に言おう言おうと思って過ごしてたんだけど、なんとなく言えずに放課後を迎えてしまった。
海はバスケ部、朔弥は何を血迷ったのか、悩んでいた剣道部とサッカー部には入らず演劇部へ入部していて、それぞれ部活に向かった。
柊は先生に呼び出されていて居なかった。
何かやらかしたのかな?
なんてことを考えながら、体育倉庫へ向かった。
着いたそこには既に人影が見える。
おそるおそる近づいて、控えめに声を掛けた。
「あのー…この手紙って…」
下駄箱に入っていた手紙を見せる。
この手紙には名前が書かれていなかった。
ただ、放課後に体育倉庫の前に来て欲しいとだけ、綺麗な字で書いてあった。
だから今、目の前にいるこの人の名前も分からなければ、先輩なのか同級生なのかも分からない。
同じクラスならまだしも、他のクラスの奴まで名前を覚えているわけがない。
「そう、俺だよ。2年の高宮蓮(たかみや れん)」
名前を名乗った目の前にいる人、改め高宮先輩は普通にカッコいい。
染めていない黒髪は真面目に見えるけど、耳には大量のピアスが付いている。
「えっと…それで…?」
「俺、君のことが好きなんだけど…付き合ってくれない?」
ぇえええええええっ!?
今まで告白はされたことあったけど、男の人からの告白はもちろん初めてだった。
「…えっ…と………」
なんて答えればいいのか俺は戸惑っていた。
「椿葵?」
俺よりも身長の高い高宮先輩を、俺は必然的に見上げる形になる。
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