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しばらくして柊から離れれば、今更ながら自分の姿に恥ずかしくなって、下ろされていたズボンを慌てて上げた。
「ごめん椿葵くん…俺のせいで…っ」
「柊のせいじゃないよ」
「でも俺がいればこんなことには…」
柊は悔しそうに唇を噛み締めている。
手は強く握られていて、爪が食い込んでいるんじゃないかと思う。
「大丈夫だって…媚薬飲まされて、あいつらに触られはしたけど、突っ込まれてはないから…」
「媚薬!?」
「うん、なんか飲まされて…そしたら身体が熱くなって」
「ごめんっ…ほんとごめん…」
何度も謝りながら柊は俺を抱き締める。
先程よりも強く。
謝り続ける柊に苦しくなる。決して柊のせいではない。
俺が大丈夫って言って一人で帰ったんだから。
「柊…」
「…なに?」
「ひとつお願いがあるんだけど」
「なんでも言って」
柊はゆっくりと体を離した。
「待って、とりあえずここは嫌だから寮に帰りたい…」
柊は俺をおぶってくれて、寮まで帰った。
寮に着くと海や朔弥はまだ帰って来ていなかった。
俺の部屋まで運んでもらった。
「先に風呂入る?」
俺は首を振る。
「あの、さっきのお願いなんだけど…」
柊は俺の顔を心配そうに見つめる。
「俺、さっきのやつらに…その、キス…されて…」
言った瞬間、柊の眉間に皺が刻まれた。
「それで…柊に…キス…してほしい……」
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