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「ん?どうかした?」
「えっ…いや、なんでも…」
会長の声で我に帰る。
男相手に見惚れるとか…ないない。
「そうだ。この奥に生徒会が管理してる温室があるんだ。来ない?」
「え?いや、あの…」
突然の誘いに戸惑って、断ろうとした時、悲しげな表情で俺を見る会長に拒否の言葉を発することができなかった。
「じゃあ行こっか」
そう言って優しい笑みを浮かべて、俺の手首を掴んだ。
ちょっとビクッとしてしまったけど、会長は構わず掴んだ手を優しく引き、裏庭の奥へと進んでいく。
途中には生徒会以外立入禁止の看板が立てられていた。
「俺、生徒会じゃないですけどいいんですか?」
「構わないよ」
そんな会話をしていたら、会長は掴んでいた手をそっと離した。
目の前には綺麗な扉があって、会長はポケットから取り出した鍵で扉を開ける。
「どうぞ」
俺は中に入るよう促され、そっと足を踏み入れた。
中にはたくさんの植物があって、中央にはテラスのようなテーブルと椅子が設置されている。
「さ、座って」
言われるまま俺は椅子に腰かけた。
温室内は綺麗にされていて、なんだか落ち着く。
「昨日は…」
昨日という単語に、俺の体は自然と揺れた。
動揺したのが一瞬でバレたと思う。
「…大丈夫だった?」
「あ、はい…大丈夫、です…」
「そう…」
頷いて微笑んだ会長の笑顔が綺麗で、胸が高鳴った。
…って、さっきから俺やばくない?男相手になに見惚れたり、ドキドキしたりしてんだよ!
「今、何考えてる?」
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