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体育祭の予行練習も終え、いよいよ明日は体育祭本番。
トイレで話しかけられて以来、あの名前もクラスも分からない二人には会っていない。
選択授業とか、体育とかでも見かけないから、やっぱりクラスは遠いんだと思う。
「あー!ドキドキして眠れない!」
「遠足前の小学生か!」
俺がソファーに寝転がってバタバタしてたら、朔弥から的確なツッコミが入った。
「体育祭なんてだるいだけじゃん」
ソファーの前に座ってスマホゲームをしてる柊。
後ろから画面を覗き込む。
「ねぇ、それ楽しい?」
「近いよ」
「え?」
柊は溜め息を吐いた。
最近、柊に溜め息ばかり吐かれてる気がする。
「わた「知らん」
そして柊の言葉に被せて、海が突き放す言葉を発した。
「そんなことより蒼衣は明日、なるべく俺たちから離れんなよ」
「え?うん」
元々離れるつもりもなかったけど。
「あんな人がゴチャゴチャするイベントなんてなくなってしまえばいいのに」
「そんなに嫌なの?体育祭」
体育祭を人がゴチャゴチャするイベントって…この言い方よ…
相当嫌なんだなぁ…
「奏那、運動出来ない訳じゃねぇのにそこまで嫌うんだな」
ここまでくると体育祭で何かあったのかと思うレベルだよ。
本人に聞いても別にって言われそうだけど。
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