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「なに、蒼衣どうしたの?」
教室に戻ったら、柊に聞かれた。
俺、そんなに態度に出てる?
「伊吹ってやつ…あーっと…最近奏那と蒼衣に絡んできたやついたって言ってたじゃん。そいつに会った」
「キノコの方?」
「そう」
「ははっ!キノコ!」
確かに、いわゆるマッシュルームヘアだけど。
キノコって言い方!
「あ、元気になった」
「え?なに?」
目尻の涙を拭いながら問いかけたら、柊は笑った。
「蒼衣って単純だなって」
「何それ。貶してる?」
「ううん、褒めてる」
「そっか!」
「くはっ」
「何でそこで笑うんだよ!!」
「ご、ごめ…ふはっ…」
ひどい、めっちゃツボってる。
意味が分からない!
「あのキノコ、伊吹って言うんだ」
「Fクラスって言ってたぞ」
「あーだからあれから会わなかったのか」
Fクラスだったら、俺たちのAクラスとは一番遠い。
授業が一緒になることなんてまずない。
「で、何かされたの?」
「何もされてないけど…俺、伊吹くんのこと好きになれそうにない」
「いや、あんなやつ好きにならなくて良いから」
海が言うんだから、間違いない。
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