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午後になり、競技が再開される。
次は騎馬戦だ。
「あーやだやだ」
「柊、頑張ろうな!」
「今いやだって言ったの聞いてなかった?」
嫌がってる。
柊も俺も支える側ではなく、上に乗る側。
「騎馬戦楽しいじゃん」
「全く」
「えー」
本当に嫌がってる。
なんか面白い。
放送部員の合図で騎馬を作り、そしてピストルの音で競技が始まった。
よし!と意気込んでたら、三組くらいが俺の方目掛けてやって来る。
「うわっめっちゃ来てるよ!」
「どうする!?」
「とりあえず逃げて、その間に他のやつらにハチマキ取ってもらおうぜ」
と、逃げる作戦に出る。
あ、柊の所もう終わってる。
柊の手にはハチマキがある。
一つくらいは取れたのかな?
「椿葵くん!来た!」
左側を支えてくれてる泊瀬くんが声を掛けてくれた。
「わあっ!」
両手で対抗する。
伸びて来た手は首に触れた。
「ひっ…」
思わず身を引く。
騎馬が崩れ掛けるも、なんとか立て直してくれた。
そしてまた両手を出して相手の頭に巻かれているハチマキに手を伸ばす。
相手の手は頭に伸びてきたと思ったのに、耳を撫でられた。
「ひゃっ!」
ビクッとして反射的に肩が上がる。
そんな俺の反応を見て、相手の口角が上がった。
こいつ…わざとだ…!
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