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何としてでもこいつのハチマキ取ってやる!
と、意気込み前のめりになって相手の頭へ手を伸ばしハチマキを奪い取った…のに、手首を掴まれた。
「ちょ、もう取ってるから!」
「おい!ルール違反だぞ!」
「手ぇ離せって!」
掴まれた手を指先で撫でられる。
ぞわっと鳥肌が立つ。
「おい、高尾(たかお)!何してんだよ!」
高尾と呼ばれた人は、下の人から言われ、ようやく手を離してくれた。
そしてそこでピストルの音が鳴り、終了となった。
俺たちは騎馬を崩さず自分の陣地へと戻る。
俺たちの白組の残ってる騎馬は三組。
青組は二組で、俺たち白組の勝ちとなった。
「椿葵くん大丈夫だった?」
俺を支えてくれていた内の一人、泊瀬くんが声を掛けてくれた。
「うん、平気。ハチマキ取られたの気づいてなかったのかな」
「いやーどうだろう?今もずっとこっち見てるし案外気づいてたんじゃない?」
「え?…わっ、ほんとだ…」
さっきの人を見てみたら、こっちを見てて目が合った。
目が合った瞬間ニヤリと笑みを浮かべられた。
「気持ち悪いねあいつ」
「うん」
さっき、撫でられた気がしたけど、気のせいじゃなかったのかな。
あー、もう気持ち悪い!
そのあと赤組と対戦して、俺は呆気なくハチマキを取られてしまい、そして最終的には赤組が勝った。
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