アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
103
-
四人で教室へ向かってる最中に、周りからの視線が刺さる。
まるで、体育祭の後の時みたいな。
聞こえてくるのは、、
「あの人が学年一位の人?」
「入学式で新入生代表やってた人だよな」
「そういえば黒髪の綺麗な子だったかも」
「顔も良くて頭も良いとか羨ましい」
柊のことだった。
当の本人は、周りの噂とかどうでもいいみたいで、歩きながらスマホをいじってる。
教室に着くと、ここでも柊の話で盛り上がっていた。
柊くんすごいね!ってクラスメート数人から声をかけられてて、それに対して素直に笑顔でありがとうって言う柊。
柊の笑顔を見てふと思った。
そんなに柊の笑った顔って見たことないなって。
俺を見る柊は困ってたり、辛そうだったり。
意地悪に笑ってる顔はよく見るけど。
なんて考えてるうちにモヤモヤしてきて、俺は考えることをやめた。
今日の1.2時間目はLHR(ロングホームルーム)。
何をするのかというと、夏休みが明けたらすぐに準備が始まるから。
文化祭の。
「他に何かやりたいものの意見ある人ー」
忘れかけてたけど俺、文化祭委員だった。
柊がクラスメート達に向かって声を掛ける。
クラスは小さくざわざわしているが特に案は無いらしい。
黒板に書かれているのは
「じゃあこの中から多数決で決めるので一人一回手を挙げてください」
喫茶店、展示、お化け屋敷、劇、縁日の5つの候補。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
104 / 371