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その封筒を手に取ってから靴を履き替える。
俺が持っているものに気づいた目敏い柊。
「それなに?蒼衣」
「…開けてみなきゃ分かんないけど」
「開けてよ」
「やだよ」
「なんで」
「何でって…こんな人目がつくところで開ける必要なくない?誰が見てるかも分からないのに」
「…それもそうだね」
柊はそう言うと ふむ、とひとつ頷いた。
そして四人で教室に向かう途中、多目的室に入って、さっきの封筒を開けた。
中に入っていた手紙には今日の放課後に中庭に来て欲しいという内容が書かれていた。
1-Cって書いてあるから、同学年。
名前は、
"小桜 灯厘"
「こざくら…なんて読むのかな?とうり?」
「小桜ってなんか聞いたことある気がする。何でだろう…」
「Cクラスなら授業とか一緒に受けてるかもしれないからじゃないか?」
海の言葉に確かにと頷く。
授業で呼ばれたりしたのを聞いて覚えてたのかなぁ…
「今からCクラス見に行くか」
「え…」
「俺と海で見に行こ」
「何でだよ。俺は別に…」
「気にならないの?」
「あぁ」
「えー嘘だぁ」
「いや、その前に見に行かなくていいから」
そんなことを話していたら予鈴が鳴った。
「やば!急ごう!」
多目的室を出て四人で教室に走る。
本鈴とほぼ同時に教室に滑り込んだ。
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