アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
115
-
夏休みに入りあっという間に二週間。
湊人先輩から連絡が来たのは3日前。
丁度実家に帰って来た日で、部屋でのんびり過ごしている時だった。
内容は、先輩の地元のお祭りに一緒に行こうというもの。
地元の友達と約束してる日程を確認して、了承の返事をした。
そして待ち合わせ。
初めて来る町。
初めて降りる駅。
初めて出かける相手。
全てにドキドキしながら、俺は待ち合わせの駅に向かった。
「あ、蒼衣くん、こっち!」
「湊人先輩、お待たせしました!」
「ううん、平気だよ。それよりこっちまで来てもらってごめんね」
「いえ!来たことない場所だったので、わくわくしました!」
「ふっ…面白いね蒼衣くん」
ってクツクツと喉を鳴らして笑ってる。
もしかして馬鹿にされてる?
「さぁ、行こうか。屋台もたくさん出てるから」
自然と手を引かれた。
俺は引かれるがまま、歩き出した。
俺の地元で開かれるお祭りは規模が小さいから、本当に地元の人達しか来ないけど、先輩の地元のお祭りは規模が大きくて、先輩の言った通り屋台もたくさん出てるし、とにかく人が多い。
「あ、湊人じゃん。久し振りー帰って来てたんだ…ってその子は?」
急に話しかけられて、俺は思わずパッと手を引いた。
先輩の知り合いに、先輩が変な誤解されるのは嫌だし。
っていうかそもそも手を繋いでる事すらおかしいんだった。
「湊人先輩の後輩です」
「ふぅん…かわいい顔してんね?」
スルッと顎を撫でられた。
「っ…」
思わず後退り、湊人先輩の後ろに隠れた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
116 / 371