アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
116
-
「ちょっと加賀…怖がらせないでよ」
湊人先輩は後ろに隠れた俺の頭をポンポンと優しく撫でてくれた。
「大丈夫?コイツ見た目も怖いけどいい奴だから」
「おい、見た目もってなんだよ、"も"って」
「そのまんまの意味だよ。さらに馬鹿になった?」
「はー!変わんねーな湊人は!」
って馬鹿にされたっぽいのに加賀さんは笑ってる。
きっとそれだけ仲が良いんだと思う。
改めてその姿を見ると、髪は金髪だし、耳にピアスたくさん付いてるし、なんなら口にまでピアス付いてるし、黒のタンクトップ着てるし、確かに見た目怖い。
「高柳も帰って来てて、さっき向こうにいたぜ。湊人全然会ってないだろ?」
「へぇー高柳が帰って来てるなんて珍しい」
全然話についていけない。
まぁ当然なんだけど。
「な!何でも幼馴染みの絢美と付き合い始めたらしいぜ」
「そうなんだ」
「会ってくれば?」
加賀さんの言葉に湊人先輩は俺を見た。
「今日はいいや。せっかく蒼衣くんと居るしね、じゃあまた」
「おう!アオイくんもじゃーな!」
「あ、はい」
…俺に断って、会ってくるって言うのかと思った。
「行っちゃうと思ったでしょ」
「えっ…そんなことないですよ」
「嘘だね。顔がそういう顔してたもん」
「どんな顔ですか…」
「でもそういう蒼衣くんのそういう優しいところ、好きだよ」
急にすきなんて言うから、ドキッとした。
そういう意味の好きじゃないってことは分かってるんだけど。
湊人先輩と一緒に居ると心臓に悪い。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
117 / 371