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その後は屋台も色々回って、お祭りを楽しんだ。
もうすぐ花火が上がる時間みたいで、湊人先輩はとっておきの場所があると人混みを抜けた。
やって来たのは小さな丘で、人もそんなにいない。
「ここからちょうど綺麗に花火が見えるんだ」
と二人で地面に腰を下ろす。
「今日はありがとう」
「こちらこそありがとうございます」
「あのさ…」
先輩が何か言いかけた時、ちょうど花火が上がった。
「わぁ…綺麗」
大きく空に咲く花は凄く凄く綺麗で、見惚れてしまっていて、そのあと先輩の話の続きを聞くことを忘れていた。
花火が終わると帰る人たちがぞろぞろと現れ始めて、俺たちも帰ろうかと、先輩が立ち上がり俺に手を差し出した。
俺はその手を取り、立ち上がろうとしたら思っていた以上の力で引っ張られ、バランスを崩してそのまま先輩の胸へ倒れた。
「み、湊人先輩…ご、ごめんなさい」
謝って離れようとするも、湊人先輩は支えようとしてくれた時に背中に回った手を離してくれない。
「あのっ…」
「あぁ、ごめんごめん」
そう言って先輩は離れた。
そして、
「湊人先輩?」
「あぁ、央も来てたんだ」
「はい。あ、椿葵くん?」
「え、あ…伊吹くん…」
「蒼衣くんと知り合いなんだ?」
「はいっ」
伊吹くんは笑顔で頷いた。
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