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文化祭のミスコンの後、ステージ袖に下がった時、伊吹くんにおめでとうと言われた。
少し悲しそうだった顔を今でもハッキリ覚えてる。
あの日以来、伊吹くんとは会ってない。
文化祭以来、灯厘がよく俺たちのクラスに来るようになった。柾くんも一緒に。
昼食も一緒に食べることが多いけど、そこに柊がいないこともよくある。
でも今日は柊も一緒だ。
「そういえば柾くんの白雪姫姿見れなかったなー」
昼食も食べ終わり、朔弥が机に広げられた文化祭の写真を眺めながら呟いた。
俺は一応見たけど、正直自分がそれどころじゃなかったからあんまりちゃんと覚えてないな…
「写真あるよ、ほら」
と言って灯厘はスマホの画面をこちらに向けてきた。
「ちょ、灯厘っ!」
「おお!かわいい」
「やめてくださいっ」
柾くんは頬を染め、恥ずかしそうに目を伏せた。
「わぁー紫陽が照れてるのレアだ〜」
「もう写真見せませんよ?」
「それは!…ごめんなさい」
素直に謝る灯厘がなんだかかわいい。
「会長と蒼衣のツーショットの写真がすげぇ売れたのは聞いたけど、他には?どんな写真が売れたの?」
「えっと…今でもたまに聞かれるんですけど、椿葵くんの、ウェイトレス姿の写真も結構…」
「えっ!!!??」
思わずガタンッと椅子から勢いよく立ち上がった。
「ちょっと、待ってよ。そんな写真いつ…」
「ミスコンの中間結果の時のです」
「あ"あ"ー……」
俺は頭を抱えた。
あの格好のまま行ってしまったことを後悔する。
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