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柊side…
「蒼衣、大丈夫だから…落ち着いて…ね?」
電話越しで倉庫と聞いて、泣いてる蒼衣の声を聞いて、嫌な予感が頭を過ぎった。
南校舎の体育倉庫は、蒼衣にとってトラウマになってる。
体育祭のリレーの練習の片付けで倉庫に入ろうとした時、過呼吸を起こした。
そんな体育倉庫の 中 に居ると言う。
自分の意志で入った訳ではないことは明らかで、それなら……
辿り着いたその予感は当たっていた。
暗い中、泣きじゃくる蒼衣。
服は乱れているし、下は履いていない。
倉庫内に充満しているこの独特な臭いが、全てを物語っている。
しかも、今回は、
蒼衣の反応を見る限り…
ギリと奥歯を噛みしめる。
悔しくて仕方ない。
身を引いて、避けていたのに、それは結局蒼衣を傷つけることになってしまった。
「蒼衣…」
「うぁっ…やっ、だっ…触るなっ…や、ち、違っ…ひ、らぎぃ…ッ」
俺が触れようとすると、蒼衣は反射的に俺の手を振り払う。
そして、拒絶の言葉を吐き出したかと思えば、今のは違うとボロボロ涙を流しながらそう言う。
身体が、拒絶反応を示してる。
拒絶されるけど、でもどうにか蒼衣を落ち着けなければこの状況はどうにもならない。
少し離れようとした時、
「や、待って、柊っ…行か、ないでッ…」
不安を滲ませた声で、蒼衣は俺が離れることを許さない。
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