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海side…
そっと、蒼衣の部屋を覗いて見たら、寝息を立てて眠っていた。
その姿に安心して、俺は共用スペースへ再び戻った。
5月、蒼衣が今日と同じ、南校舎の体育倉庫で襲われた。
あの時も奏那が助けた。
いや、生徒会長だったか?
そんなことを考えていて、ふと思い出した。
「なぁ、奏那」
「ん?」
「前に蒼衣が体育倉庫で襲われた後、蒼衣に頼まれてキスしてたよな?今回は?何かお願いされたのか?」
俺の質問に奏那は俺の目を見つめて、首を振った。
「何も。体育倉庫に着いて、蒼衣に触れようとしたらさっきの海みたいに手を払われた。でも必死に謝ってきて、行かないでって…っ…」
奏那は思い出したのか、悔しそうに唇を噛み締める。
「奏那でも消せないくらいにショックを受けてるんでしょ。蒼衣、大丈夫かな…」
「どうだろうな…さっきは割と普通に、話せてたと思うけど」
「でも、目が怯えてた」
奏那はふざけてる時もあるけど、ちゃんと蒼衣のことを見てる。
小さなことまで、奏那なら気づけるのかもしれない。
「明日は俺が蒼衣と一緒にいるから、2人は…」
「いや、でも…」
「大丈夫だよ。それに蒼衣をあんな目に遭わせたあいつが許せないし、その先輩もこの手で殺してやりたいくらいにムカついてるから、早く犯人捕まえたいし」
「…蒼衣のこととなると物騒だな。じゃあ頼むな」
「うん。じゃあ俺今日はここで寝るから」
奏那はソファに横になった。
「何かあったら連絡してくれ。俺は部屋戻るな」
俺は蒼衣たちの部屋を出て、自分の部屋へと戻った。
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