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心癒し
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インターホンがなり、はーいと玄関を開ける。
約束通りそこにはあらきがいた。
「よ!」
白いビニール袋を掲げた。
家に上がるなりその白いビニール袋から数缶ビールを取り出し、机の上に並べていった。
その中には氷結も…(これはビールじゃないだろー……)
早速あらきは2缶持ち、そのうちのひとつはこちらによこした。
「飲むかー!」
ほんの少しだけならとてを伸ばしたことを後に後悔する…。
「あーらーきぃー…。」
「お、なんだー?」
「俺、失恋した…。」
「…は?」
あらきは何を驚いているのか空いた口が塞がらないと言わんばかりに口を開けていた。
「俺さぁ、ずぅっと好きだった奴がいてさぁ。今日好きな子の名前聞いたのぉ……。俺じゃなかったんだよ…。」
最後の方はこみ上げてきた涙で声が切れた。
こんな事あらきに言ったって意味もないことはわかっていた。でも、それでも、誰かに自分勝手な傷を舐めて欲しいと思ってしまった。
それが、たまたまあらきだっただけ…。
それだけ…
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