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優しさ
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「それ、俺で良かったの?」
「へ?」
「話、するの。」
「ん、あらきで良かったよ…」
「そっか、」
それとなく気まずい空気が流れる。
ーなにか、話さないと…
口を開きかけると頭がずしりと重くなる。
「お疲れ様。」
何が起こったのか良くもわからないのにその言葉だけが心の溝を埋めるように流れ込んでくる。
溢れるように流れる涙は止めるのにはもう手遅れに思えた。
どうしても打てなかった終止符を今、やっと打てた気がした。
凄く、凄く、
好きだったんだ…
終えるのには短く思えて、惜しく思えて。
でも、もういい加減進むのには充分止まったから歩こうと足を踏み込む。
先を見ようと前を向くことを決意した。
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